・メッセージを記入するページがある市販のエンディング・ノートは存在します。しかし1ページに、多数の人々に書く欄があるので、自分に宛てたメッセージをそのページに名前がある他の人に読まれてしまいます。そのためメッセージを書く人も「書く内容に制限を感じて」自由に書けません。
・今回提案する形にすると、一対一で話しているのと同じ気持ちでメッセージを書けます。またメッセージを受取る側も、他の人には読まれません。
・千羽鶴に表されるように、鶴は『祈りの象徴』です。ただの紙切れではありません。メッセージを書いた人の想いがこめられています。
・自分のためにメッセージを残してくれ、しかも手間暇かけて祈りの象徴である鶴の形で受け取った人はどう感じるでしょうか?きっと感激し、感謝の気持ちで満たされるでしょう!
・中国地方のある都市の病院に29歳の男性が入院していました。 男性の病気は癌で、余命半年であることを本人も周囲の人も知っていました。
・彼には以前からつき合っていた婚約者がおり、彼女は毎日病院に通っていました。
・ある日彼は、今日の日付が書かれた一つの折り鶴を彼女に渡しました。それから毎日、日付入りの折り鶴を彼女は受け取りました。
・彼女はその行為を、毎日鶴を折って千羽鶴を作る希望を持っていると解釈していました。
・ところが余命宣告の期限を過ぎた頃、突然病状が悪化し、あっけなく彼は亡くなりました。
・彼女は既に受け取っていた、約30羽の折り鶴をどうしようかと手に取っていました。ふと折り目の隙間から、何か文字が書かれているのが見えました。
・折り鶴を開いてみると、内側に「彼女宛にメッセージが書かれている」ことがわかり、日付の順に折り鶴を並べて開いて、書かれていたメッセージを読みました。
・最初の頃は「なぜ俺が癌になり、先に死ななければならないのか?」という悲痛な叫びが書かれていましたが、日を追うごとに彼の気持ちは穏やかなものになって行きました。
・一番最後に書かれたメッセージは「俺のことは忘れて新たな幸せをつかんでほしい」とまるで自分の死期がわかっていたかのような表現でした。
■このことを彼女から聞いた一人の行政書士と、たまたま会って話をしている中で伝え聞き私は大きな感銘を受け、紙1枚あれば容易に実行できる感動的な方法を、みなさんにお伝えしているわけです。
★無断使用の心配はありませんので、気に入られた人は どうぞご自由にお使い下さい。その方が亡くなった彼のためになると思います。
私もセミナーで実践しています。練習で用紙を配り「何かメッセージを」と言っても最初は「書くことがない」と言われる方がほとんどですが、『明日の朝、目が覚めなかったことを想像・・』と言うと、みなさんの顔つきが変わり、真剣に書いてくれます。
これは「ノート」の形状をしていませんが、立派なエンディング・ノートです